■決算特別委員会審議報告
(平成11年10月28日〜平成11年11月15日)

多 賀
 10年度の法人2税決算は、対前年比94.8%となっており、府内企業の厳しい税収動向や、さきに策定された中期財政見通し、国の概算要求等を踏まえ、12年度の予算編成にどのような考え方で臨むのか。
部 長
 今後、一層厳しい財政運営が見込まれており、これを乗りきっていくためには、内部改革をはじめとする徹底した行財政改革が必要と考えている。12年度の予算編成にあたっては、すべての既存事業の点検、見直しを進める中で21世紀の京都づくりにつながる課題については重点的に予算を配分する等メリハリをきかした予算の編成に取り組んでまいりたい。
多 賀
 軽油引取税の交付金に関して、これ以外に特別徴収義務者へ交付金を交付している税目はあるのか。また、交付する意図は何か。
部 長
 現在交付金を交付しているものは、このほかにゴルフ場利用税及び特別地方消費税がある。交付金の趣旨としては、徴収事務をお願いしているなかでも、特別な事務負担をお願いしていること等から支出しているものであって、自治省の通達を受けて実施しており、地方交付税上でも手当がなされているところである。
多 賀
 交付率をみると報償的性格があると思われるが、いつまでも続けるのか。
部 長
 基本的には特別徴収義務者に税を徴収してもらうことによって、税の徴収がスムーズに行われることから、課税側としても利点があるものであるためご理解願いたい。なお、特別地方消費税については、来年3月の税廃止に伴ってなくなることになる。
多 賀
 堂本印象美術館において特別企画展が開催されたが、堂本印象の絵画について、府内の巡回展は実施されているのか。
部 長
 堂本印象の作品は戦前からのものなど年代が古く、また日本画であるため劣化しやすく、展示には紫外線の遮断、温度は20℃、湿度50〜60%等の適正な管理条件が整っている必要がある。条件が整っている所については貸し出ししている場合もあるが、現在のところ、府下での巡回は困難な状況である。府所蔵作品のうち制作年代の新しい「いのち賛歌」シリーズや「京の四季」などの絵画については、出来る限り府民の方々に見ていただけるよう府内で巡回展を行っている。
多 賀
 堂本印象の絵画については、温湿度管理等の条件が整えば、巡回は可能であるか。
部 長
 条件が整った施設が整備され、巡回できるようになればよいと思っている。
多 賀
 中小企業人材確保推進員の設置状況と成果をお聞かせ願いたい。
部 長
 府においては、雇用失業情勢の悪化に伴い、国に先駆けて平成9年度から中小企業人材確保推進員を設置しており、10年度からは国で順次設置している臨時求人開拓推進員と併せて、臨時求人開拓推進員36名、中小企業人材確保推進員8名の計44名で企業訪問を行い、求人確保に努めている。これらの活動を通じて、平成10年度で、新規求人数で18,321人の雇用機会を確保している。
多 賀
 また、推進員が訪問時に雇用者から聞いている代表的な求職者に対するニーズがあれば紹介いたたきだい。
部 長
 企業の求める求職者へのニーズについては、 パソコン、簿記などの技術を求めるケースが多いと聞いている。
多 賀
 今回40歳以上を対象とした早期退職制度を実施することとされたが、その対象となる職員の年齢別構成はどのような状況にあるのか。また、50歳以上で実施していた制度のもとで、50才に近い年齢での退職者数はどれくらいであったのか。
公室長
 53歳以上の職員は、1歳につき全職員の1.5〜2%に当たる500人程度の職員であるが、52歳では3.7%、1,200人に一挙に増加し、それ以降1,100〜1,400人台を推移し、36歳まで1,000人以上の構成が続く状況にある。この主な要因は、ベビーブームでの児童生徒数の増加や40人学級などで教員が大量採用されたことなどによるものである。今後の退職手当の財政負担等を考慮して、早期希望退職制度を導入することとし、先の議会で議決いただいたので、この11月から募集を始めていきたいと考えている。50歳に近い年齢での退職は、女性職員が家庭事情のために退職した例や転職を考えている職員が退職した例があるが、数はそれほど多くない。
多 賀
 地方分権推進法により、地方事務官制度が来年4月に廃止されることとなっているが、事務遂行上の連携確保など、どのような影響があるのか。
公室長
 地方事務官制度の廃止で、本庁においては、職業安定関係で2課、社会保険関係で3課について、本来の国家公務員となり、移管される。本庁組織については、地方事務官制度の廃止だけでなく、平成13年1月の本省庁再編の影響も見極めた上で検討していきたいと考えている。業務については、職業安定関係で国が職業紹介等を行い、府は集団面接会やUターン支援、身体障害者の就職支援といった地方事情に応じた雇用対策を行っている。また、社会保険関係では、現在、一体化して対応している国所管の健康保険と府所管の国民健康保険等の保険医療機関への監査指導を一体的に行っている。地方事務官制度廃止後、これらの業務執行における連絡・協調体制について、現在、検討・協議が行われているところである。
多 賀
 旅券発給は、来年度以降法定受託事務になるが、現在府国際センターで行っている印紙・証紙の販売業務等にどんな影響が出るのか。また、旅券発給を市町村において実施してほしいとの要望を聞いているが、市町村への再委託は可能なのか。
公室長
 旅券発給業務は、来年4月以降法定受託事務になるが、国が行うべき事務の最たるものであり、国家そのものに関わる業務であることから、市町村への再委託は現在のところ考えられない。
多 賀
 法律上の問題として再委託はできないということか。
公室長
 旅券発給事務は、都道府県の法定受託事務とされており、法律上市町村への再委託はできないものとされている。
多 賀
 名誉友好大使にはそこそこの額の奨励金が支給されているが、活躍ぶりはどうか。府や市町村の国際化事業に協力するとともに、帰国後も活動しているということであるが、特徴的な活動にはどんなものがあるのか。
課 長
 名誉友好大使については、京都府と母国のかけ橋として京都府への理解を深めていただくとともに、府や市町村の国際化に協力願い、帰国後も府の国際ネットワークの拠点として府のPRに協力いただいており、府立高校や小中学校が実施する国際理解事業や青少年、女性団体、地域等の研修に、一人当たり年間8回程度参加いただいている。また、帰国者の27名には、府の広報誌等を送付し、現地での府のPRに活用いただいたり、提供された現地情報を冊子にして関係者に配布し活用しているところである。今後とも制度の趣旨に沿った運営に努めていきたいと考えている。
多 賀
 活動している大使と帰国した大使の奨励金の額は同額なのか。
公室長
 奨励金については、正規課程に在学する留学生に支給しているものであり、帰国した大使には支給していない。
多 賀
 風力発電について、三重県久居市では風速が毎秒25m以上になると機械を停止させると聞くが、伊根町の場合年平均5.55mの風が吹いておりNEDOも有望と言っている。京都府の場合365日発電できるのか。また、伊根町太鼓山の場合採算性はどの程度期待できるのか。
局 長
 風力発電では、安全のため風速が毎秒20mから25mを超えた場合に、風車の回転が止まり発電を行わなくなるが、それ以下の風速では出来るだけ風をとらえて発電を行うこととなる。伊根町太鼓山の場合、1年間の風況精査の結果、風速が毎秒24m以上の期間は365日のうち2時間程度となっており問題ない。採算性については今後詳細な検討が必要であるが、風況精査の結果では、事業化に向けて明るい見通しが得られるデータであるとの評価を、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から得ているところである。
多 賀
 平成10年度の丹後地域産業拠点調査の中で大宮町周枳地区が最有望地であるということであるが、これに続く他の有望地があったのかどうか。
局 長
 10年度調査の結果、相対的にみて、交通アクセスや分譲価格の面で最も有望なのが、大宮町周枳地区であった。その他の地域については、それらの面で若干劣るという状況である。府としては、まず、大宮町周枳地区の成功に全力をあげたい。
多 賀
 平成11年度に発表された平成10年度実施の監査結果報告の中で橋梁塗装工事について指摘がされているが、どのような事例なのか。
委 員
 北部の事務所での橋梁塗装工事において2回に分割し発注されていた事例で、コスト低減等経済的・効率的な執行の視点から、工事実施に当たって事業計画に併せた適切な発注形態をとることが好ましいとして指摘事項としたものである。
多 賀
 未利用地については庁内に局長を座長とした府有財産活用検討委員会を設置し検討がされているが、現在未利用地のうち単独利用が可能なものの総面積、件数はどうか。また、一般競争入札に付する物件については地元市町村が希望すれば、随意契約で市町村に譲渡することは可能か。
局 長
 未利用地の活用・処分については、各部局次長クラスで構成する府有財産活用検討委員会において検討しており、まず、府における利用計画の有無を確認した上で、市町村にも照会を行い市町村での利用を優先しながら、利用希望のない物件については、一般競争入札において売却することとしている。なお、単独利用可能な物件については46件、約51,000uであり、その内9件について今年度一般競争入札で売却することで事務を進めているところである。
多 賀
 民間給与実態調査では企業規模100人以上かつ事業所規模50人で調査しているが、調査した最大の企業と最小の企業の従業員数は何人か。
局 長
 本年の民間給与実態調査は府内715事業所を対象に行い、調査完了事業所規模は、500人以上で47事業所、100〜499人以上で77事業所、50〜99人で29事業所となっている。
多 賀
 府内企業は中小企業が多いので、より規模の小さい企業も調査対象に含めるべきと考えるがどうか。
局 長
 調査については、毎年人事院が全国統一の調査要領を作成し、人事院と各都道府県人事委員会、政令市人事委員会の3者が共同して実施している。調査対象規模については色々な意見のあるところであり、人事院は本年企業規模30人以上100人未満の事業所に対して特別調査を実施したが、本年調査は調査対象としての調査可能性を把握するための調査であったことから都道府県等の人事委員会との共同調査に至らなかった。本府においては、現行基準で府内従業員の過半数が対象となっているが、全国人事委員会連合会から人事院に対して、調査対象規模を地域別に設定できないか等の要望が行われているところでもあり、今後とも国の動向に留意するとともに、幅広く調査・研究していきたい。
多 賀
 本会議の傍聴者に対して質問者及び質問内容がわかる資料を配布してはどうか。
議 長
 傍聴者への資料配布については、より分かりやすい議会を目指す意味でも大切なことと考えており、提案の趣旨を踏まえて、今後、議会運営委員会や理事懇談会で協議していきたい。
多 賀
 「北部広域商談会」について、参加企業への周知をどのように図っているのか。また、その成果はどうか。さらに事業終了後のフォローが重要と考えるが、どうか。
部 長
 参加企業への周知については、地域の大きな組織である丹後機械金属工業協同組合などの団体等を中心に行っているが、団体に加入していない企業もあるので、今後さらにPRに努めてまいりたい。去る9月に名古屋市で開催した商談会の成果については、現在のところ成約1企業となっているが、継続中の商談案件も多く、今後の成果を期待している。なお、商談会開催後の地道はフォローが、極めて重要であると認識している。
多 賀
 商談会参加企業から、思わぬ成果があがっていることを聞いている。参加企業へのフォローを十分に行い、製造業の振興につなげてほしい。(要望)
多 賀
 新光悦村整備事業については、企業局と商工部で連携して進めていただいているが、それぞれの役割分担はどうか。
部 長
 企業局では、綾部工業団地等の経験を生かし、土地造成、埋蔵文化財調査、企業誘致等を行っている。商工部は、主に総括・ソフト面を引き続き担当しており、企業誘致についても、企業局と連携して進めているところである。
多 賀
 新光悦村は異業種交流を目指したものであり、商工部が中心になって、具現化していただきたい。(要望)
多 賀
 工事発注について、分離発注に努めて欲しい。また、分割発注についてはその適正化に努めて欲しい。(要望)
多 賀
 先日管外視察した都城市の公共下水道処理場では、建設コストもランニングコストも低いという、日本で第一号の新システムの処理プラントが建設されていた。まだ、効果等は実証されていないとも考えるが、このようなシステムについて、府はどのように研究・調査をしているのか。
課 長
 下水道に関わる新技術については、建設省、日本下水道事業団、(財)下水道新技術推進機構など国レベルで開発、研究が進められており、これらの新しい技術に係る情報等は、府が開催する市町村の下水道主管課長会議などいろいろな場面で、市町村に周知するよう努めている。府内の公共下水道においては、採用実績の豊富な「標準活性汚泥法」等の処理法が採用されるケースが多数を占めているが、一部では、地域特性に応じて新しい処理法も採用されている。今後とも、下水道の新しい技術について、府としては、情報の収集や市町村への周知に努めるとともに、地域特性や経済性等の条件が整えば、市町村の要望に応じて、国のモデル事業等も活用し、新しいシステムの導入について、指導、助言してまいりたい。
多 賀
 住宅供給公社の経営状況はどうか。また、市町村から公社に対し具体的に分譲住宅事業の要望があれば、それを進めていける状況にあるか。
部 長
 公社の経営は、昨今の分譲住宅販売の不振から、なかなか厳しいものがあるが、人員削減や事務の効率化を図る中で、収支のバランスをとりながら経営の維持に努めている。現在、公社の分譲住宅については、民間において、比較的安価な住宅が出回っていることなどから、その販売はなかなか進まない状況にあり、公社においては、当面、保有地を活用した事業を中心に進めていく計画である。このような中で、今後具体的に市町村から要望があれば、京都府としては、住宅市場の動向を踏まえながら、公社を含めて協議してまいりたい。
多 賀
 農業で食べていけるものかどうか、専業農家の経営規模、所得、労働時間等の平均的な状況、また、推奨事例を教えてもらいたい。
部 長
 専業農家をはじめ経営意欲のある地域農業の担い手を「認定農業者」とし、府内の南部・中部では年間所得目標を500〜800万円、北部では500〜700万円に、また、労働時間水準を1,800〜2,400時間と定め、各種の支援を行っている。南部地域では、園芸作物、お茶等で目標を上回る農家がある。北部は厳しいが綾部市でも水稲で作業受託と合わせることにより1,000万円を超える農家がいるなど、やる気がある若い農家は、専業で農家がやっていける状況になってきたと考えている。
多 賀
 専業農家の育成には、農地の流動化による規模拡大が不可欠と考えるが、京都府の状況はどうか。
課 長
 京都府の平成10年度の流動化率は9.5%、約3,000haで全国に比べ1.6ポイント高くなっている。
多 賀
 地域では、まだ昔の感覚が残っており、農地の流動化が進まない状況もあるので、公的機関が間にはいるなどして、流動化を進めてもらいたい。(要望)
多 賀
 酒造好適米について、京都府では「五百万石」と「祝」があるが、転作として認められる加工用米はなぜ「祝」だけとなっているのか。
部 長
  加工用米については、生産者団体が取り組んでおり、JA全農による全国流通が実施されている。価格は自主流通米に比べ約半額程度の単価となっている。しかし、「祝」については、加工用米であっても、京都府のみで生産され、需要も府内に限定されているため、自主流通米並の価格が確保されている。これに対して「五百万石」は、全国で生産されているため、このような特例的取扱いができず、価格を確保するために加工用米とせず、自主流通米として販売しているものである。




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